平成十五年度同窓会総会に出席して
シスター・マリー・セシール 阿部節子
卒業生の皆様、その後いかがお過ごしですか。
グレーの制服姿で、朝から晩まで英語漬けになっていた頃の皆様は、皆同じように見えていたものですが、今は、それぞれの違った道をどのように歩んでいらっしゃるのでしょうか。十四年前広島から東京へ転勤した私は、六年後岡山へ移って、ノートルダム清心女子大学で教えていましたが、昨年の四月以来再び、東京で修道会の仕事をしております。お察しの通り、相変わらず忙しく、好奇心に満ちて毎日を送っています。せっかく住み慣れた土地や親しくなった人々と別れるのは、少なからぬ痛みを伴うかわり、新しい仕事や人との出会いによって得るものも沢山あります。
 昨秋、お招きを受けて、久しぶりに同窓会総会に出席させて頂きました。はるばるアメリカから参加した方々も含め、大勢の懐かしい方々にお会いして、まるでタイムスリップしたような思いがしました。既に人生の達人のように見える卒業生と、まだ学生のような卒業生とが、和気あいあいと会を進めている様子を見て、改めて「学校」というものの意味を考えさせられました。
 確かに、ノートルダム清心女子短期大学という学校の組織はなくなりましたが、そこで受けた知的、精神的教育は、それが卒業生達の人生を通して生かされる限り、決してなくなることはないでしょう。清心短大で学んだことが、いろいろなかたちで皆様の生活に潤いを与え、希望と勇気の源泉になっているなら、清心短大は永遠であると信じています。
 いつも皆様を想い、お幸せをお祈りしています。
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