その後
 山田 雄一郎

私が5年間お世話になったノートルダム清心を退職したのは、今から30年前、31歳の時でした。簡単な足し算で、私は今年で61歳になります。依頼状には写真を添えてほしいとありましたが、今更見苦しい顔をさらすのもご迷惑になりますので文章だけにします。

ノートルダムを去った後、米子に2年、佐賀に8年を過ごして、88年に古巣の広島に帰りました。現在の広島修道大学は私の5つ目の職場で、ここで定年を迎えることになると思います。

さて、こうして筆を執りながら過ぎた30年を振り返ると、この私でも何かしら胸の熱くなるところがあります。そのくせ、その時間をお前は何に使ったのだと聞かれると、戸惑うばかりで答えることができません。きっと自分には、ひとに語るほど一途に打ち込んだものがないのでしょう。ただ、そんな私にも、力を尽くして書いた何冊かの本があります。そのうちの2冊を紹介させてください。この30年を私がどう過ごしてきたのか、多少とも興味をお示しの方がいつか手にとって下さるなら、気恥ずかしくも嬉しい限りです。

『英語教育はなぜ間違うのか』ちくま新書 2005

『日本の英語教育』岩波新書 2005

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