ご挨拶
顧問 シスター 荒谷 明恵

 昨年の秋、(二〇一〇年十一月十四日)、ノートルダム清心女子短期大学の同窓会が三井ガーデンホテル広島で開催されました。元学長シスター雜賀の追悼会も重なって、例年より多くの教職員、卒業生の皆さんが集い、学生時代の日々を懐かしむ意味深い会合になりました。
 この度同窓会の顧問を私が引き継ぐことになりました。大切な役目を通して、卒業生の皆様との関わりを一層深め、伝統ある清心短大の歴史に恥じない同窓会に協力して参りたいと思います。どうぞよろしくお願い致します。
 学生として優秀な皆さんは真剣に勉学し国際的視野を広げ、教養を身につけ、今置かれている夫々の場で更に学び続け、自分自身を磨いていらっしゃるご様子を同窓会でお会いするたびに感じています。このように清心短大卒業生の素晴らしさは年齢を重ねるにしたがって、一人ひとりの人間性豊かな個性が益々輝き出ていることを嬉しく誇りに思っています。
 五十年前、私がノートルダム修道会に入会した時、ノートルダム清心女子短期大学が誕生しました。くしくも閉学前の十年間短大の教授としてお勤めさせて戴きました。学内は創立者聖ジュリーの教育精神が生き生きと息吹いており、教職員と学生全体が一つになって活力が漲っていました。年間の学内学外の行事を通して地域社会のみならず、海外の人々との関わりも活発に行われました。多くの楽しい思い出を宝として二〇〇三年三月に最後の卒業生と共に退職いたしました。
 閉学時期にノートルダム清心女子短大に在職していたことは、神の摂理であり、恵みの時でもありました。最後の入学生を迎えた時は、皆の心の中に心理的にも、物理的にも不安がありましたが、学長を中心に全教職員と学生が心を一つにして困難を乗り越えることができました。この最後の卒業式は一段と荘厳な終了式をもって有終の美を飾りました。ノートルダム清心女子短期大学は人に准えると太く短い人生でしたが、設立の使命を果たし、なお輝いている生き方でした。
 皆さんの母校は神の愛のうちに生きています。同窓会の活動も行われていますので、どうぞ「ふるさと」に集まって友好を温め、人生を分かち合い、心豊かに生きる源泉の場、短大ファミリーの楽しい場にして戴きたいと願っています。  

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