ナミュール・ノートルダム修道女会
   創立二百年に寄せて
シスター 雜賀 美枝  

 同窓生の皆様こんにちは!

お元気にお過ごしでしょうか。今年三月、完全に残務を終了し、福村さんも退職されさびしくなりました。短期大学の機能はなくなっても皆様の心の故郷は同窓会という形で残っており、寺田会長様をはじめ、役員の皆様の熱い思いが昨年の会報に紹介されたカルチャー講座となり、またコーラス部の練習、聖書研究も続いており、嬉しいことに以前にもまして多くの同窓生が己斐の丘を登って来られます。

 今年、二〇〇四年は、ノートルダム清心学園の設立母体、ナミュール・ノートルダム修道女会の創立二百年、カトリック広島教区長の招聘により、一九二四年、シスターたちがアメリカから来日され、岡山で清心高等女学校を受け継ぎ、日本で宣教を始めて八○年という記念すべき年にあたります。同窓会からは、修道会に創立二百年のお祝を頂戴いたしました。この場をお借りし御礼申し上げます。

 ナミュール・ノートルダム修道女会は、一八〇四年、北フランスのアミエンでジュリー・ビリアールにより創立されました。ジュリーは一七五一年、アミエン近郊のクビリー村で、信仰の深い家庭に生を享けました。不慮の病がもとで、二十三年間半身不随となり、その間フランス革命により、宗数的迫害も受け、だれも修道会創立など予期していませんでしたが、革命後のフランス社会の混乱と宗教の衰退を心配していた神父様方は、ジュリーが神様から特別の恵みを受けていることを感じ、ジュリーに教育を受けられない子どもたちのために学校を開く手伝いを頼みました。また、ジュリー自身、神からの幻示により、修道会設立を知り、未だ車椅子の生活でしたが、子どもたちに教え始めました。ジュルーは神父様の指導のもとで、一八〇四年二月二日、ニ人の同志と共に、生涯を神に捧げ、子どもたちの教育を目的とした新しい修道会を始めました。聖母マリアを保護者と仰ぎ、聖母に倣う意味で「ノートルダム修道女会」と名付けました。「不可能なことも可能になさる神様」は、ジュリーに奇跡的な治癒の恵みを与えられたのです。
 ジュリーの生涯は、苦難の連続でしたが、その中にあっても神への信頼を忘れることなく、「神様はなんと善い方なのでしょう!」と神を賛美しつつ、神への信頼を深め、自分を省みず、人々のために呼ばれた所へ赴かれました。この精神こそ修道会の精神であり、全世界の人々に今も「善き神様」を伝えるためシスターたちは働いています。

 総会でお目にかかりましょう。

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