きょう このごろ


名誉顧問 寺田朗子
 

 この暑い夏に、私は七十八歳になります。私自身は、それなりに元気なのですが、ここ二、三年の間に、大切な人を二人亡くし、聡明だった親しい友人も認知症が進んでいる状態です。年を取るということは、このような悲しみや寂しさに耐えて生きていかなければいけないということです。
 終活を始めました。障害のある娘が自立できるように、グループホームを見つけ、娘も自立を意識して、毎日をグループホームで生活しています。週末は自宅で一緒に過ごしますが(苦笑)
 ある時、書店で終活ノートを見つけ、それに終末医療の希望やお葬式の形をはじめ、貯金通帳や生命保険証の置き場所を書き記しました。
 でも、亡くなった人達の片付けをしていて思いました。形あるものは、無くなると。 だから、私が生きた証を残せるのは、貯金通帳でも生命保険でもなくて、私自身を大切な人達の心の中に遺していくことなのだと思う今日この頃です。

 
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