「笑顔のシスター」




同窓会 会長 寺田 朗子
 

 毎年増していくこの夏の暑さの中で、皆様のことを思いながら、同窓会の一年を振り返っています。
今年また、私達にとって大切な方を失ってしまいました。シスター金子。
 私の中のシスター金子の思い出は、私が高校三年生の冬、小さいころから憧れていたキリスト教の信者になるために勉強していたころに遡ります。そのころシスターは、ノビスといってシスターに なるための準備期間を過ごしていらっしゃいました。真っ白なハビットを着て笑顔の素敵なシスターは、 当時観て感動した「サウンド・オブ・ミュージック」のマリアのようでした。私が受洗したのは、奇しくも シスターの霊名である、マリー・イマキュレ(無原罪のマリア)の祝日でした。
 短大においてのシスターは、「厳しい先生」というより優しい先輩、時には悩める同僚でした。 短大閉学前のシスターは、本当に心を痛めておられました。本当に短大を大切に思ってくださいました。
 私事ですが、シスターは、私の娘をまるでご自分の姪のように可愛がってくださいました。修道院にも 二~三回招いてくださり、半日を二人で過ごすこともありました。お聖堂で聖歌を歌ったり、お部屋でフォークダンスを踊ったり、キッチンでピツァを作ったり。娘が「シスター、粉をこぼしてしまいました、ごめんなさい」と言うとシスターは、「いいの、いいの、シスターが代わりに叱られるから」と笑顔で慰めてくださったシスターは、今もしっかりと娘の心に居てくださいます。
 シスターが力を注いで愛してくださった私達の学校。それを守っていくのが同窓会。なのに、毎年五月 の役員会で私は問います。「いつまで同窓会を続けますか」「できる限り頑張って続ける!」と役員達の答えが返ってきます。
 清心中高の工事も、特に進展がみられない状態です。頑張って同窓会を続けていきましょう。

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