「笑顔と愛に溢れたシスター金子」
   
広島大学外国語教育研究センター長
達川奎三
 ND清心女子短大に赴任させていただいた1996年当時,シスター金子は副学長の職にあられた。若輩者の私をいつも優しく導いてくださった。笑顔が素敵で,暖かみと愛に溢れた女性であった。今でも覚えていることの一つに,本学志望者を対象としたオープンキャンパスで,シスターが手作りのお菓子を配られたことである。中でもあのバナナケーキは絶品であった。参加者たちは,伝統あるND清心の英語教育はもとより,短大のファミリー的良さを存分に感じ,受験を決意した高校生もいたと思う。金子先生ならでは着想と実践力であった。受験生の「四年制大学」「男女共学」志向が強まる中,200人を超える学生や教職員のまとめ,学生募集,教育内容の充実や改革,そして進路保障に取り組まれたことに心より敬意を表したい。悩み多き乙女がシスターの研究室を訪れる姿を何度も見かけた。私自身は,シスターの御指導の下で取り組んだ「蒜山英語合宿(4泊5日)」「総合演習」「清心祭」「スポーツデー」「学生募集の高校訪問」などが懐かしく思い出される。先生は私の考えや意見にいつも真摯に耳を傾け,できる限りの支援をしてくださり,そして強く励ましてくださった。
 ここに改めて御礼を記すとともに,シスター金子の御冥福を心より祈念致します。
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