シスター金子とジェームス・ジョイス
20期 桂川 信子
 短大に入学して、ほぼ最初の講義がSr.金子のジェームス・ジョイスだったと記憶している。単語を引いても文章が訳しにくくて、最初は講義についていくのに大変苦労したものだった。「文頭Andで始まる作品は少ないです」と、講義で言われることを必死でノートにとった。
 夏休みに短大に行くと、ベールをしてないSr.金子を見かけたことがあった。「近頃は規制が緩くなったの」と嬉しそうに笑っておられた。卒業してから同窓会役員会やコーラスで短大に行くと、「桂川さ〜ん、私あなたに弟を紹介しようと思ってたの!」と、嬉しそうにしょっちゅう言われていたのですが、全然紹介してもらえませんでした。卒業しても短大に行くことが多くて、お目にかかることが多かったのに、岡山に行かれてからは、ほとんどお会いできず、お見舞いにも行けないままでした。安らかにお眠りください。
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